品種改良競争1
一方、野菜 種というより花を賞する花木としてのモモは、『花壇綱目』で九品種記されており、江戸末期までに花モモは二〇〇品種になったといわれている。
モモもウメの場合と同様に、果樹としてより花木の方が多くの品種ができた。
このように、異形針葉樹、カエデ、ウメ、ツバキをみると、日本独得の開発(異形針葉樹、カエデ)の場合もあり、日中共同開発(ツバキ、ウメ、さらにボタン、キク)の例もあることがわかる。
そしてこれらの改良は日本の方が中国よりすすんだ。
中国の花卉園芸は花木中心であったが、ほかの花木類は意外にも中国ではたいした品種改良はなかった(ただ中国バラだけは例外的な存在で、バラに関しては日本は中国にまったく後塵を拝した。
中国はたいへんなバラの国であったのである)。
一方、西ヨーロッパの状況をみると、バラ、ライラック以外には花木の改良は十九世紀以前にはほとんどなく、日本、中国よりはるかに劣っていた。